焦ってパスポートを更新した
けれどいま、
いつもと何ら変わらないところで
いつもと何ら変わらない生活をしてる
インドにはほとほと縁がないようだ
まとまった時間ができると、現実から遠く
地に足のつかないところに行かなければ、
といった強迫観念のようなものがこのところ
まとわりついていた
だから、地に足をつけてみることにした
お面をつくったり
本を読んだり
Sufjan StevensとPanda Bear
薄暗いベランダのない部屋
遥か土星のタイタン
変わるものと変わらないもの
きょうは年賀状の返事を書いた
3月になっても、
”余寒お見舞い申し上げます”
を口実に返事を出せると知った
何かしら理由をつければ一年中出せるのではないか
便利なものだ
季節の挨拶、四季のない国にはないのだろうか
そういえば、最近読んだ本で国境の儚さを再認識した
とても重要な境界線なのだろうけど
それがはっきりと存在するわけではなくて、手で触れることはできなくて、
目で見ることもできなくて、人々の頭の中にだけ存在する、
ってとてもおもしろい
そんな儚いものが原因になってどうしようもない様々な問題が起きる
ってとても
夜、ポストを探して歩いた
あんなに真っ赤なのだから暗い中でもすぐに見つかると思っていた
けれど、なかなか見つからなかった
いまの時代
手紙を書いてコミュニケーションを取る人はどれだけいるのだろうか
どう言い訳をしたって、懐古主義、になってしまうのだろうか
でもやっぱり夜の街にポストはひっそり立っていて
ポカンと口を開けて静かに立っていて
できればメールとかラインとか、
できれば知らないでいてほしいと思った
何も知らずに静かにポカンとそこに居続けてほしいと思った
メイクをする人と、写真を撮る人に会った
漠然となにかつくりたくなっていたのが、
少し後押しされた
そこからおもしろくなっていくのであれば
いつでも、誰にでも、開いているようにしたい
雨が降っています
明日は雪になるそうです
来週から暖かくなるそうです
暖かくなったらきっと眠くなるそうです
そんな感じ