20160831

20160830

終電が近い駅のホームで


あの人は、誰に向かってでもなく
皺だらけの遠い目で
向かいのホームを見つめて


台風が秋の風を運んできたよ


と少し笑いながら、
静かに言った



その瞬間、風を感じた
きっとずっとそこにあったけど、
気付けていなかった



でも、それは
間違いなく秋の風だと思った



綺麗な時間だ
と思った



そういえば昼のセミの声は消えて
夜のスズムシの声は増えて



ふとした時に感じとれる
季節の変わり目が好きです
暦の上の数字で決められない



いとしない、
ふとした、
瞬間が好きです



固まりかけた認識をひっくり返せる



もう秋みたいですね
秋も嫌いじゃないです



そんな感じ










20160719

20160718

10年以上前の
ざらついたフィルム写真から
光を見つけた






ありがとう。
続いています



そんな感じ

20160718

20160717

最近やっと世界はぜんぜん未完成だってことが分かるようになった


小さい頃はこの世の全てはほとんど知り尽くされて、
特に人間がつくり出した決まりごとなんかは、頭のいい大人たちが完璧な答えに基づいて、間違いなんかないものにしているんだと思っていた

未来のことと、宇宙の始まりとそのずっと奥の方のこと、以外は



これ程までに答えが多様で、そのどれもが絶対的になり得ない不安定なものばかりだなんて、思いもしなかった



与えられる教科書は全てで絶対だと思ってた
当たり障りのないことだけ、全然足りなかったんだろう



世界の歴史をつくってる誰かは
どこにいるのでしょう



自分で知って判断するための知識と経験が必要で、曖昧でもいいから自分のフィルターを通して腹に落とした答えを選んでいきたい、他の人からしたら間違ってても、ばかみたいでも



清く、正しく、美しく



そんな感じ



20160712

20160712

間違って知らない電車に乗った
降りるはずの駅を通り過ぎて
どこにも停まらずずっと走って行った

このままどこか知らないところに行ってしまおうかと思った

朝だったらきっとそうしたかもしれない

どこか知らない港町の海の景色がうかんできた
でも夜だったからそうしなかった

20160524

20160523

おもしろいことに
重なる重なる

おもしろがれてる
大丈夫



bottom became more deeper
bottom became more deeper
bottom became more deeper
more more more deeper




濁れる水の 流れつつ 澄む


最近知った詩、
とても気に入っています
昔に習ったのかもしれない











こんな感じ


20160509

20160509

神経に直接針が刺さった

閉じていた視界に火花が散った

閃光

身体が脊髄反射して仰け反る



これまで感じたことのない痛み

鈍くて分厚い

涙は全く出なかった

恐らく機能が別れてるんだろう



ネガティブな意味でなく、
いつ死んでもいいと思っていたけど
やっぱり身体も頭も生きたいんだ
って分かった
生物なんて本能的に結局全部そんなもんなんだろう
って


死ぬために産まれるんなら生まれてこないんだろう
生きるために産まれてくるんだろう
だから、からだ



雨が降ってる
濡れたくないのに濡れるのはやっぱり苦手だ




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この前、長野の限界集落に滞在した
夜の空はずっと先の星の光まで見通せた
これだけあればいいと思った






そういえば、ついその前にも
鹿児島でも近いような光景を見て、
同じようなことを思った
パンとオリーブオイルとウォッカと
目の前にあった丸い月が頭の上に登るまで






長野の蔵と
鹿児島の防空壕は

薄暗くて土に囲まれていて
温度も湿度も外とは全く違って
静かで

並行しているけど時間の概念がなくて、ずっしりとゆったりとそこに在り続ける世界に入り込むような


そんな風にとてもとてもよく似ていた












ようやく暖かくなってきた

夏は一番好きだ



そんな感じ




20160401

20160331

生まれて初めてちゃんと桜をお花見したかもしれない



見上げる

という点で

桜も空も星も宇宙も一緒だと思った